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黄軒ホアン・シュエン、楊采鈺ヤン・ツァイユー主演映画「只有蕓知道」【あらすじ】【ネタバレ】

作品紹介

「只有蕓知道」は、馮小剛が監督を務めた、黄軒、楊采鈺主演の映画です。本作は、馮小剛監督の友人・張述羅洋夫妻の実話がベースとなっているラブストーリー。移住先の海外で出逢った2人が結婚してからの15年、困難がありながらも互いに手を取り合い支えあってきた様子が描かれています。

主演を務めたのは、黄軒と楊采鈺の2人。この2人、馮小剛監督の別作品「芳華」で共演しています。今回の映画もですが、ちょっと影のある美しさをもつ楊采鈺がとても良かった…。今回楊采鈺が演じた役は、自分のことを”不幸を呼ぶ”と思っている節がある女性です。その暗い部分がとても繊細に演じられていてとても美しいんです。

そして「芳華」では、楊采鈺に裏切られて最前線に送られてしまう黄軒なのですが、今回は仲睦まじい夫婦役です。黄軒も、妻に先立たれた夫の哀愁が見事…。あと黄軒はやはり声がいいですよね。声がとにかくかっこいい。

基本は夫婦愛の物語です。異国の地で夫婦2人、困難もありながら手を取り合って歩んでいく。でも、逃れられない別れがやってくる。パートナーや大切な人と観てほしいなと思う映画でした。きっとそばにいてくれる感謝を伝えたくなると思いますよ。

基本情報

タイトル:只有蕓知道
英題:Only Cloud Knows
監督:馮小剛(フォン・シャオガン)
出演:黄軒、楊采鈺、徐帆など
中国公開日:2019年12月20日

あらすじ

隋東風と羅蕓の夫婦は、ニュージーランド南部の静かな町クライドで中華料理店を2人で営んでいた。しかし、2人が一生を添い遂げることはなく、妻の羅蕓が病気でこの世を去ってしまう。悲しみに暮れる東風は、妻の生前の願いを叶える旅に出る。

主な登場人物

隋東風:Simon(黄軒)
羅蕓の夫。妻を亡くし悲しみに暮れている。妻の遺骨を携え、彼女の生前の願いを叶えるべく、思い出の場所を巡り遺骨を埋葬する。

羅蕓:Jennifer(楊采鈺)
隋東風の妻。45歳でこの世を去った。クジラが好き。東風と結婚し、ニュージーランド南部のクライドに移り住み、ともに中華料理店を切り盛りする。地元出身のメリンダと深い友情を結ぶ。

ざっくりネタバレ

隋東風は、亡くなった妻・羅蕓の遺骨を彼女の遺言に沿って4つに分け、妻と歩んだ15年の記憶とともに生前の思い出の地を巡る旅に出る。

クライドの街で中華料理屋を開いた2人は、メリンダという現地の女性と知り合い、彼女も店を手伝うようになる。3人で力を合わせて店を切り盛りし、店は繁盛していた。
ある日、町の少年が店の前にブルーという名の大型犬を連れてやってくる。拾った犬だが、少年の家の母親がアレルギーで買うことができない。そこで、東風はブルーを引き取り家族にすることにした。
ある日、羅蕓の妊娠が分かるが、喜びもつかの間、流産してしまう。さらに、ブルーが末期がんに侵されていることが分かり、2人はブルーを安らかに逝かせることを選ぶ。2人はブルーを丘の家の入口にある木の下に埋葬した。
悲劇はそれだけでは終わらず、中華料理店が火事に遭い2人は落胆の中、15年暮らした丘の上の一軒家を手放し、オークランドに移ったのだった。

メリンダと丘の上の家を訪ねた東風は、ブルーの墓の隣に羅蕓の遺骨を埋めた。
その際、メリンダは、生前羅蕓が変化を求めており、中華料理店がなくなってしまえばいい、東風には生き方を変えてほしいと思っていたこと、そして自分がいなくなった後にそのことを東風に伝えてほしいと告げられていたことを明かした。

そして次の行き先を聞かれた東風は、羅蕓が生前見たがっていたクジラを見に行くためにカイコラウへ向かうと告げた。カイコラウで、漁師に船を出してもらう東風だったがクジラが現れる気配はなかった。

2人の出会いは、東風が林夫人のもとに下宿し始めたことがきっかけだった。やがて2人は友人以上の関係になり、東風は羅蕓に求婚するも拒まれる。カジノで「勝てたら結婚する」と告げた羅蕓だったが、東風は持ち前の強運で見事に勝ち、2人は結婚することになったのだった。

クライドからオークランドへと戻った東風は、警察官となり日々業務にあたっていた。そんな中病院から電話があり、羅蕓の心臓が腫瘍によって圧迫され大手術が必要であることが分かる。手術は受けたものの8日経っても羅蕓が目を覚ますことはなく、そのまま帰らぬ人となってしまったのだった。

漁師に妻が亡くなった時の話をした東風は、船の甲板へ出る。漁師が思わず妻に「愛してる」と無線を入れた時、そこにクジラが現れたのだった。東風は羅蕓の遺骨を海にまいた。
そして3つ目の遺骨を東風は北京の羅蕓の実家に届けた。実は未熟児として生を受けていた羅蕓は、長く生きられないと小さい頃から言われていた。それが45歳まで生きることができていたのだった。

ニュージーランドに戻った東風、犬と散歩の途中休んだそのベンチは、羅蕓が手術前日に願いを託した青いベンチだった。

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