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経超主演ドラマ「燃焼」【あらすじ】【ネタバレ】

2020年5月から放送&配信が始まったドラマ「燃焼」、自分好みの重厚な刑事ドラマでかなり面白いです。普段はなかなかリアルタイムで追うことができていないのですが、久々にちゃんと追えました。


最初は山奥の洞窟で発見された白骨遺体事件から始まるのですが、その事件がどんどん過去の事件に繋がっていて大事件になっていくわけです。

主人公・高風は、警察一家の生まれ。祖父・高四海は法医で、30年前に兄弟同然の関係だった許家福の焼身自殺事件の際、遺体は許家福でないという主張をした人物。結局、遺体は許家福と認定されるのですが、諦めきれない高四海は94年に許家福の墓地を掘り起こし、許家福の息子・許軍と親子DNA鑑定を断行するも結果は変わらず…高四海は閑職に追いやられ、彼を支持していた局長・劉志堅も責任を取って辞職しそのまま亡くなってしまいます。

そんなことがあり、評判ガタ落ちの高家…高風の父・高建設も刑事で、94年に起こった405事件を追っていました。ちょうどDNA鑑定があった頃の微妙な時期に出世をした高建設ですが、事件調査に向かった先で車ごと崖から転落して帰らぬ人に…そして祖父・高四海もアルツハイマー病になってしまいます。

しかし、高風が白骨事件や405事件を調べ始めると、祖父の当時の主張が正しかったのではないか、一連の事件はすべてつながっていて、その黒幕は龍岸のトップ企業・龍星集団の創業一家である許家でないかと疑念が出てきます。

どんどん点と点が繋がり線になっていって、伏線がちゃんと回収されていくので、飽きずに視聴できました。個人的な好きなジャンルで面白いドラマでした。記事の下に行くにつれて、がっつりネタバレしていますので、ご注意ください。

基本情報

タイトル:燃焼
英題:BURNING
話数:51話
出演:経超、張佳寧、奚美娟、譚凱、林籽
中国放送開始日:2020年5月28日
撮影地:青島

相関図

ドラマ公式微博に流れているものです。
複雑そうに見えますが、ほぼ網羅されているので実は分かりやすい。
主人公やその家族の関係性が一目瞭然です。

主な登場人物

高風(経超)
警察をやめて上海で弁護士するはずだったが、白骨事件をきっかけに祖父・父の名誉回復のために、独自に事件を捜査する。

高建設(金珈)
警察。高風の父。事件調査で向かった先の海東県で交通事故に遭い、崖から車ごと落ちて帰らぬ人となる。

高四海(杜志国)
法医。高風の祖父、高建設の父、周偉の養父。許家福とはともに育った兄弟のような仲で、焼身自殺したと認定された許家福が生きていると主張し続けた。アルツハイマー型認知症になり意識不明のまま入院中。

陳潔(劉敏涛)
看護師。高風の母、高建設の妻。高建設が海東に調査に行く前に離婚を突き付けられ同意していた。高風は一方的に母のことを誤解しており、軋轢が生じていたが、後に和解。

周偉(張岩)
医者。高四海の養子、周浩宇の父。法医として許家福のDNA鑑定にも参加していた。後に警察をやめて病院の委員長をしている。

沈超英(鄔君梅)
周浩宇の母。東山銀行の支店長をしており、龍星集団の海外投資計画「BATプロジェクト」のキーパーソンとなる。

周浩宇(張峻鳴)
周偉と沈超英の息子。高風とは兄弟同然に育ってきた。許佳桐に昔から想いを寄せている。許佳桐が設立した上海龍星佳桐で働いていたが、龍星佳桐が売却されることになり、佳桐と共に龍星集団に移った。BATプロジェクトの主要メンバー。

許佳桐(張佳寧)
許軍の娘、高風や周浩宇、劉青葉と同級生。龍星集団の総経理となる。祖母・趙月娥が殺し屋を使って許達を殺害したことなどに気付き、祖母の計画に加担するようになる。

許軍(麻駿)
許家福と趙月娥の息子。龍星集団を設立し、その成功は自身の努力だと思っている。正義感ある優しい人物ではあるが、覇気にかける性格。許家の秘密については何も知らされていない。

許家福(王鉑清)
趙月娥の夫。村人から集めた40万元を持って逃亡し、その後焼身自殺したと思われている人物。

趙月娥(奚美娟)
許家福の妻、許軍の父。龍星集団の董事長。優しく穏やかな人物に見えるが、自分の思い通りになるようあらゆる手を使っている。

許達(張衣)
許家福の弟・許家禄の息子。許家の秘密を知っている人物。そのため、龍星集団内での地位は高く、仕事そっちのけで女遊びばかりしている。

馮凱(譚凱)
龍岸局警偵大隊大隊長。405事件再調査チームのリーダー。勝手に行動する高風を面倒に思っているが、推理の方向はほぼ同じ。高風も、自分と馮凱は同類の人間だと思っている。

劉青葉(林籽)
刑事で馮凱の部下。405事件再調査チームメンバー。高風らとは幼馴染で、ずっと高風に片思いをしている。

各事件のあらましとネタバレ

白骨事件

2016年、北山にある洞窟の中で白骨遺体が発見される。主人公・高風の同級生・楊衡が突然龍岸に現れ、白骨遺体は自身の母親・羅紅英だと主張する。羅紅英は、1994年に起こった405事件の容疑者だったが、行方不明となっていた人物だった。そんな中、羅紅英殺害の容疑をかけられていた夫の楊三水が暗殺者によって謎の死を遂げる。

李艶誘拐事件

405事件の容疑者で白骨事件の被害者・羅紅英の息子・楊衡が、405事件の真相、自身の出自を確かめるために、405事件の被害者・許広義の妻・李艶を誘拐。ここで実は楊衡は、許達と羅紅英の間に生まれたことが明らかになる。事件を起こしたのが楊衡だと気づいた高風は、白骨発見現場の北山の洞窟で李艶を保護するも、楊衡は許達を追って空港へ去った後だった。英国へ視察に向かうところだった許達に、刃物を持って迫る楊衡だったが、背後から謎の女性に衝突されたはずみで許達の首に持っていた刃物が刺さってしまい、許達は意識不明の重体となる。
許達殺害事件首を刺され意識不明の重体となった許達。警察は、許達が羅紅英の殺害の重要参考人であるとして、厳重に警備をしながら回復を待っていた。容体が好転したきた矢先に、突如、許達は脳梗塞で死亡してしまう。実は、龍星集団許家の趙月娥が暗殺者を使って、許達を殺害したのだった。

10話までの整理

高風襲撃事件

亡き父親・高建設と同様に、龍星集団トップ許軍の若い頃の痕跡を追うべく上海に向かった高風。龍星集団の前身である上海紡績会社の社長・呉貴祥も脳梗塞で死亡していることを他殺と疑っていた。そんな高風を追って、警察の劉青葉と周游も上海にやってくる。しかし、調査を進める高風には、暗殺者のが迫っていた。高風の客室に侵入した暗殺者は、ペットボトルの水に薬物を混入させ、高風を意識不明にさせてくるまで誘拐するも、異変に気付いた劉青葉らが追跡、追い詰められた暗殺者はトラックに突っ込み死亡してしまう。高風は九死に一生を得たのであった。高風は、許佳桐も上海に来ており自分を訪ねてきたこと、薬を盛られ意識がもうろうとしていたその瞬間に電話をしてきたことなどから、許佳桐が暗殺者を自分に差し向けたのではないかと疑う。

405事件

許広義が何者かに毒殺された事件。容疑者として許広義の不倫相手・羅紅英が手配されたが行方不明となる。実は真犯人は許達。許家の重大な秘密を知ってしまった許広義を羅紅英に殺害させ、その後口封じのために羅紅英を殺害した。

405事件相関図

親子DNA鑑定

1995年、許家福の遺体が別人のものであると主張する高四海が、許家福の墓地を掘り起こし、許家福の息子・許軍とのDNA鑑定を行うことで自身の主張を証明しようとした。鑑定の結果、許軍との親子関係が認定され、遺体は許家福と認められた。

許家福事件

許家福が、会社を立て直すために村人から集めた40万元の現金を持って逃走した事件。許家福は焼身自殺を図り、妻の趙月娥が通報した。実は、許家福は泥棒に盗まれそうになった40万元を守るために、泥棒を殺害してしまったと思い込み逃走していたのだった。趙月娥は、許家福に身代わりの人物を探して自殺したことを装い、南国に行くように説得し、許家福はそれに従い南国で犯罪組織を作り上げ、活動をしていた。そして犯罪組織から現在は崔天星として実業家となっていた。

許家相関図

周浩宇殺害事件

龍星集団の金融責任者としてイギリスのBATプロジェクトに携わっていた高風の義兄弟・周浩宇。BATプロジェクトに対して、当初はなぜこの案件に投資を行うのか疑問を抱いていたが、昔から想いを寄せている許佳桐が選んだプロジェクトということもあり、責任者の一人としてプロジェクトに携わってきた。海外投資を積極的に進めるという政府方針の下、許佳桐はBATプロジェクトを進行したが、高風はBATプロジェクトが海外投資という名目で龍星集団の資産を海外に移すための隠れ蓑であるという真の目的に気付く。そして、その裏には南国で実業家となった崔天星こと許家福がいるのだった。その疑念を高風から聞かされた周浩宇は、受け入れられず反発し、そのままイギリス出張へ向かう。しかし、現地で許佳桐の怪しげな動きに気付く。予定を前倒しして帰国した許佳桐と周浩宇は、その足で銀行に向かい、支店長である周浩宇の母に銀行保証状取得に必要な書類を手渡した。周浩宇は、自身の疑念を晴らすべく上海にいる大学時代のルームメイトで指名手配中のハッカー安寧(麻稈)を訪ねる。イギリスの仲介企業の取引データをハッキングすると、そこには南国との取引履歴が残っており、高風の推理が正しいことを知る。周浩宇は直ちに母に電話をかけ、銀行保証状を出さないように伝える。龍岸に戻るとすぐに、高風にも電話で会って話す約束を取り付ける。しかし、空港から高風宅へ向かう道中で、許松林と蔡亮により、交通事故を装って殺害、ノートパソコンを強奪される。

親子DNA鑑定の真実

許家福が既に亡くなっているということは、1995年のDNA鑑定によって証明されているが、警察も高風もDNA鑑定を行った周偉、魏大炮、李飛の3人のうち誰かが、許家福の検体サンプルをすり替えたと疑っていた。高風は、周浩宇が殺害された後の落ち込みようや過去の記憶から、叔父である周偉が検体をすり替えた犯人であると感じ取る。1995年、周偉の元に、高四海と父・周継成と戦場で一緒だったという謝寧から連絡がある。周偉が謝寧と食事をした際、戦場で高四海が周継成を見捨てたという話を聞き、高四海に対して激しい憎しみを抱く。その上、妻の夫の肝臓移植ドナーを探していた周偉に対する態度や、本当は精神科医になりたかった周偉に対する高四海の期待など、負の感情が重なった結果、周偉は趙月娥の計画に加担し、許家福と許軍の生体サンプルを、停電の闇に乗じて許家禄と許達のものにすり替えたのだった。その上、真実に近づいていた高建設が、当時許家福が密航のために潜伏していた海東に向かうことを趙月娥に密告し、そのせいで高建設は許松林によって交通事故を装って暗殺されてしまう。更には、昏睡状態の許達を殺害する際、監視カメラのハッキングに協力していたのだった。周偉は、名前を変えて鄭州に逃亡していた謝寧を訪ね、当時の話が趙月娥らによって仕組まれたものであること知り絶望し、自殺を選ぶ。
結末周浩宇殺害の容疑で逮捕された趙月娥だったが、許家福の生存など、他の容疑については否認を続けていた。一方、南国では、崔志友が崔天星の出国を阻止すべく、崔天星の車に突っ込むという荒業に出ていた。崔天星は病院に搬送され、出国することができなくなった。ただちに許軍の生体サンプルが南国に運ばれ、崔天星とのDNA鑑定があらためて行われ、崔天星が許家福であることが証明される。許家福は罪を認め病院で取り調べを受けることとなった。その中で、40万元を守るために殺したと思っていた泥棒が実は死んでおらず、趙月娥に騙されていたことを知る。趙月娥も全てをの罪を認めるのだった。一方、逃亡の身となった許佳桐と許松林は、劉青葉を拉致し、高風を呼び出す。警察に包囲される中、ついに許佳桐と高風が対面する。高風は許佳桐に説得を試みるが、彼女は崖から身を投げ、許松林は射殺され、一連の事件は幕を閉じた。

高家のみなさま
周家と劉家のみなさま
許家のみなさま
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