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黄渤プロデュース、章宇主演映画「風平浪静」【あらすじ】【ネタバレ】

本記事でご紹介するのは2020年11月に公開された「風平浪静」。プロデュースに人気俳優の黄渤が名を連ねている映画です。黄渤と言えば、「瘋狂的石頭」「冏途シリーズ」「101次求婚」など数々の人気映画の主演を務める名俳優。2018年には「一出好戯」で監督と主演を務め、高評価を得ました。
<一出好戏の記事>

本作、もともとは父親役として黄渤にオファーを出していたそうなのですが、年齢設定的に合わず、プロデューサーとしての参画を打診したとか。“HB+U新導演助力計画”という黄渤の若手映画監督サポートプロジェクトの作品のひとつとなり、黄渤は脚本の段階から参与しているそうです。

そして主演を務めたのは章宇。一言で言って最高ですね。章宇は「大象席地而坐」「我不是薬神」などに出演する映画俳優。このお方は、闇というか影がある人物を演じるのがとにかく素晴らしいと思っています。いわゆる顔値が高いイケメンというわけではないかなと思いますが、とても色気があって、存在感がすごいのです。上述した2作を観ていただければお分かりいただけるはず!どちらも一見の価値ある映画です。
<「大象席地而坐」「我不是薬神」の記事>

ポスタービジュアルからも雰囲気が伝わるように、なかなかに鬱屈とした空気が漂う作品です。15年前にとある事件を起こし故郷を去った若者が、再び故郷に戻って来た時、“風平浪静”、まさに風も波も立たない、何事もなかったかのような日常が待っている…その不気味さがなんとも言えないのです。しかし、自身の過去は消えることなく、囚われ堕ちていく…

取ってつけたような感じになってしまいましたが、宋佳もとても良いです。この作品の中ではとても明るい人物で救われる存在。何もやっていても宋佳は美しい。

とにかく章宇が見事ですので、是非視聴してみてください。

作品情報

原題:風平浪静
英題:Back To The Wharf監制:黄渤
監督:李霄峰
出演:章宇、宋佳、王硯輝、李鴻其、鄧恩熙、周政杰ほか
上映時間:
中国公開日:2020年11月6日

あらすじ

15年前、学年トップの成績の優等生・宋浩は、大学入試の推薦枠を市長の息子に奪われる。宋浩は市長に直談判しようと家へ向かうが、誤って隣家に入ってしまう。住人の男に泥棒と勘違いされ襲われた宋浩は、男の腹を刺してその場から立ち去る。追ってきた宋浩の父親・宋建飛はまだ息があった男から息子が刺したことを知り、事実を隠ぺいするためにとどめを刺す。被害者の死の真相を知らず自分が殺したと思っている宋浩は、故郷を去る。

15年後、母の死の知らせを受けた宋浩は故郷に戻る。故郷の町は、何事もなかったかのような平穏さだった。宋浩は同級生の潘暁霜と再会し、彼女に対して心を開いていく。

主な登場人物

宋浩(章宇)

成績トップの優等生だった宋浩。大学入試の推薦枠を早々に手に入れていたが、ある日市長の息子で同級生の李唐に推薦枠を奪われる。李唐と話をするため彼の家に向かった宋浩だったが、誤って隣家に侵入してしまい、泥酔していた家主に泥棒と間違われ襲われる。もみ合いになり、宋浩は家主を包丁で刺し、その場から逃げてしまう。家主の死を知った宋浩は故郷の街を出て、流浪の生活をすることになった。15年後、実母の葬式に参列するため、故郷に戻ってくる。

潘暁霜(宋佳)

宋浩の同級生。明るく気前のいい女性。道路料金所で働いており、車で通りかかった宋浩と再会を果たす。再び街を去ろうとした宋浩を見送るも、料金所のゲートが壊れた詫びに食事をし、それをきっかけに宋浩と仲を深めていく。

宋建飛(王硯輝)

宋浩の父親。厳しい人物。自分の身を守るため息子の罪を隠ぺいした。しかし、そのことをきっかけに李唐親子に利用されることとなる。妻の他に若い女性との間に宋遠という名の5歳の子供がいる。後妻と息子を先にオーストラリアに移住させ、自身も移民となり逃げるつもりだった。

李唐(李鴻其)

市長のボンクラ息子。父親が官職で金持ちであることを振りかざして偉そうにしているどうしようもないやつ。以前実家があった周辺の開発工事を行っている。

万小寧(鄧恩熙)

孤児の少女。宋浩は、15年前誤って侵入した李唐の隣家にいた赤ちゃんだと気付き、彼女を気にかけるようになる。


ネタバレ

誤って侵入した家の家主を刺し街を去った成績優秀な高校3年生だった宋浩は、故郷の街を去り、工場で働きながらひっそりと暮らしていた。15年の月日が経ち、実の母親の死をきっかけに故郷へと戻る。その際、同級生の潘暁霜と再会し、二人は徐々に仲を深め結婚、潘暁霜は子どもを身ごもっていた。

ある晩、李唐が急に宋浩を訪ねドライブへと連れ出す。李唐は高校時代の推薦枠について詫びるも、隣家から逃げる宋浩を目撃していたことを告げる。そして、李唐は開発工事の邪魔になっていた隣家の娘・万小寧を轢き殺し、その処理を宋浩にさせ、宋浩は彼女の遺体を埋めるのだった。

暁霜の出産が3週間後に迫ったある日、宋浩は警察をしている暁霜の父親と買い物をしていた。その際、義父の資料を盗み見た宋浩は、李唐と実父宋建飛に開発工事の用地接収の不正について捜査の手が及んでいることを知る。

宋浩が実父を問いただすと、当時宋浩が隣家から逃げ出す姿を李唐に見られていたことと知っていたこと、家主は死んでおらずとどめを刺したことを明かす。

暁霜は無事に出産を終え、宋浩は料金所の仕事に戻っていた。そこに李唐が現れ、夜は酒を飲もうと宋浩に告げた。宋浩は、渋滞で停車している李唐の車まで歩いていき、スコップで襲撃する。

その場から立ち去った宋浩は漁船に立てこもる。警察に取り囲まれた宋浩のもとに、李唐からの連絡を受けた実父がやってくる。宋浩は実父に自首しようと言うが実父は拒否。実父はこの15年、李唐ら親子に脅しに耐え続けてきたと憤慨する。宋浩は、足元にあった刃物を自分の腹に刺し、その刃を実父にも刺し命を絶ったのだった。

※すごく余談なのですが、黄渤ってクライマックスに近い重要なシーンで魚入れるの好きなんでしょうかね…何か理由があるのでしょうか。ご存じの方いたら教えてくださいませ~

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