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ドラマ「沙海」11~20話まで簡単振り返り【黎簇メイン】

騰訊視頻で絶賛配信中のドラマ「沙海」、毎週6話ずつ配信され、物語が少しずつ動き始めている。ここまでは、大きく3つの軸でストーリーが展開されている。一つは、主人公・黎簇や呉邪らの砂漠パート、二つめは張日山を中心とする九門協会パート、三つめは蘇万、好哥ら黎簇の仲間パート。下記は、10話までの砂漠パートを簡単に振り返ったもの。

http://chinabluehualan.com/archives/757

20話を越えてくると、これらの要素が徐々に一つの線へと集約されてくる。本記事では、前回に引き続き主人公・黎簇がメインの砂漠パートを中心にサクッと振り返ってみる。(※本当にサクッとなので悪しからず…)

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蘇日格が各部屋に水を配り、呉邪が薬を配った翌朝、小屋で葉梟が遺体で発見された。葉梟の遺体は刀傷だらけで、葉梟自身が苦しみに耐えきれず自傷した傷であった。その状態は、黎簇の背中に図を彫った黄厳の死に様と同じだった。一同は何者かが毒を盛ったと疑った。そんな緊迫した空気の中、呉邪は黎簇を小屋へ用足しに行かせる。黎簇は小屋の地下で、一行の装備や銃、そして馬日拉の遺体を発見した。罪を認めた蘇日格は自ら柱に突進し自殺してしまう。残された息子の嘎鲁を蘇難が尋問するも何も収穫はなく、蘇難は嘎鲁の障害を認めたのだった。しかしながら、その後撮影チームの曽爺が倒れ、王導や老茂年も体調不良を訴えるようになった。ついには、水浴びをした蘇難も血を吐いて倒れてしまう。呉邪が小屋の地下で腹がパンパンに膨らんだ葉梟の遺体を解剖すると、腹からミミズのような長く大きな虫が出てきた。症状が現れたのは、三度目に遺跡の西宮に入ったメンバーだった。虫は地下宮の植物の胞子が孵ったもので、元はそれほど大きくないが、水を吸うとみるみるうちに巨大化するという特徴を持っていた。曽爺は助からなかったが、他のメンバーは虫を体内から取り除くことに成功した。一行は身寄りのなくなった嘎鲁と駱駝たちを連れて、真の古潼京を探し、再び砂漠へ繰り出した。途中、駱駝も捨て先を進んだ一行は、ついに砂漠の中に湖を発見する。するとこれまで精神障害の息子を装ってきた嘎鲁が正体を現し一行を襲撃する。蘇難らは嘎鲁に従い、呉邪たちは拘束されてしまう。実は、嘎鲁も蘇難も実は汪家の人間であった。呉邪、王盟、黎簇の3人は、嘎鲁たちの隙をみて湖に逃げ込み、そのまま湖に飲み込まれてしまう。

呉邪と王盟が気が付くと、そこにはこれまでの黄色い砂の砂漠ではなく、白い砂の砂漠が広がっていた。周りを見ると朽ち果てた車両や骸骨がそこらじゅうに転がっていた。砂に埋もれていた黎簇も助け出し、3人が周囲を探索すると、「古潼京056」と書かれた石を発見。呉邪は、ここが真の古潼京だと確信する。しかし、3人は動く樹「九頭蛇柏」に襲撃され、呉邪と王盟は砂漠の中に引きずり込まれてしまう。

独りになってしまった黎簇の元に、呉邪の護衛のために隠れて一行に付いてきていた黒眼鏡が現れる。黒眼鏡は、黎簇をおとりにして九頭蛇柏をおびき出すが、足をからめとられた黎簇を助けようとして、2人とも砂漠の中に引きずり込まれてしまう。しかし、砂漠の中には謎の古びた研究所のような空間があった。この謎の地下施設こそ「古潼京056」であり、書斎のような部屋には張啟山による資料が残されていた。別の部屋で古い録音を聴いた2人、内容は研修者たちの声で、一人の血清を持って逃げてしまい、残された人々は阿鼻叫喚の状態だった。2人は真っ暗な建物の中を、懐中電灯の明かりを頼りにさらに奥深くへと進んでいくのだった。

奥へと進んでいくとステージがある空間にたどり着く。客席には息絶えた人々の遺体がそのままの姿で放置されていた。しかし、彼らは冬眠していただけで、黎簇らが付けた火で気温が上昇したために目覚め、襲い掛かってきた。そこに呉邪と王盟が現れ、4人は石像に囲まれた空間へと逃げ込む。組眼鏡は、彼らは黒毛蛇の毒に侵され奇怪な姿になってしまった”黒飛子”だという。石像の部屋から出るために、呉邪は黎簇に壁画と同じポーズをさせ、背中に痛みを感じると背中の文字のどれかが浮き上がっていた。すべての壁画の文字も集め、仕掛けを解こうとするが、途中の文字で失敗し、黒毛蛇が大量発生、呉邪と王盟が咬まれてしまう。なんとか、仕掛けを解きなおしさらに奥へ進んだ4人。奥の空間には大蛇柏があり、そこには誰かが参拝した形跡が残っていた。呉邪が「ここに来た人間たちは探索、開発、利用するためにこの場所を守った」というと、呉邪と王盟は黒毛蛇の毒が回ったのか、同じ言葉を繰り返す。呉邪は、木を登り飛び降りようとしたが、それでもわずかに意識は残っており、自分たち2人を縛り付けるように命じる。毒に侵された2人を助けるため、黎簇と黒眼鏡は録音の中にあった血清を探しにさらに奥へ進んでいくと、この地下施設をぶち抜いていると思しき上へと続く配管を発見する。出口へたどり着くと、そこには大きな鉄の梯子が設置されており、梯子の下には黒飛子がうごめいていた。食べ物の匂いにつられて現れた4本指の化け物は、姿こそ変わってしまったもののまだ人間の心を理解し、血清を2人に渡し、自ら命を絶った。しかし血清は1人分しかなく、僅かに意識が残っていた呉邪は黎簇から血清を奪い、王盟に打ってしまった。呉邪は残った意識で、黎簇にすぐこの場から去るように怒鳴りつけ、黎簇は3人を置いて遺跡を去る決心をしたのだった。

黎簇が気がつくとそこは病院だった。黎簇は高校に戻るが、黒眼鏡に言われた「もう普通の生活には戻れない」という言葉が気にかかっていた。蘇万から、大量の自分宛ての荷物や装備を見せられ、送り主は自分に再び古潼京へ行くように仕向けているのかと考える。
その晩、家の窓から沈琼の部屋の灯りが付いたのを見た黎簇は彼女の部屋へ向かい、クローゼットの中の隠し部屋を見つける。


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独りでは脱出できないと思われた砂漠の遺跡から、どうやって黎簇が自力で脱出できたのかは、開けてしまった黒い箱の力なんだろうと想像。そして、本記事では触れていないが、その黒い箱を黎簇に渡した張本人・沈琼も謎が深まるばかり…黎簇の近所に住むただの同級生と思いきや、彼女は、物語が始まる前に砂漠に行っていたであろう描写があったり、古潼京の地下研究施設で佛爺に実験報告をしている描写があったりと只者ではない。彼女も、数十年の時を生きていることになるが、張日山の麒麟血のような理由はまだ明かされていない。原作小説では、なかなかに悲惨な最期を迎えるようだが、ドラマ版ではどのように描かれるのか楽しみである。

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